幼稚園教諭は学校教育法という法律によって定められた教員資格の一つで、幼稚園で子どもたちの教育や保育を行うための資格です。
幼稚園教諭になるためには、どのような方法があるのでしょうか?
幼稚園教諭の免許
幼稚園教諭になるためには、文部科学省から免許状を受ける必要があります。この免許状は一種免許状、二種免許状、専修免許状の3つの種類に分かれています。
一種免許状は幼稚園教諭を養成する四年制大学で養成課程を修了し、その大学を卒業すると取得できます。
二種免許状は短期大学や、幼稚園教諭を要請する専門学校で必要な課程を学び、その学校を卒業すると取得できます。
二種免許状の取得者が、幼稚園教員として5年以上働き、大学などで決められた単位を修了して、一種免許へとランクアップさせることも可能です。
専修免許状は大学を卒業後、大学院で学んで修士の学位を取得した人に授与される免許状です。
これらの免許状の種類によって、職務内容が変わるわけではありません。
しかし私立幼稚園に勤務する場合、給与などの待遇面で差がつくことがあります。
資格取得後、実際に幼稚園の教員として働くためには、都道府県や市町村の教育委員会、私立幼稚園の採用試験に合格しなければいけません。
保育士から幼稚園教諭になる方法
また2015年から特例として、保育士から幼稚園教諭になれる道が開かれました。
保育士の資格があり、保育士としての3年以上の実績がある人が、大学で決められた単位を取得すると、幼稚園教諭の免許状が授与されます。
ただしこの特例には、期間が設けられているので、早めに取得する必要があります。今から保育士資格・幼稚園教諭免許を目指す方は特例実施期間を確認してください。
通信教育課程で学ぶ
専門学校や短期大学、四年制大学で学んで幼稚園教諭になるのが一般的ですが、最近は社会人が通信制大学で幼稚園教諭養成課程を学んで、幼稚園教諭の資格を取得する人が増えています。
資格取得までの期間は、最終学歴によって異なりますが、おおよその目安として二種免許状を取得する場合は高卒、専門学校卒で3年(70単位)、短大卒で2年(50単位)です。
一種免許状を取得する場合は、高卒で4年(124単位)、専門学校卒で2年か(75単位)、短大卒で2年(67単位)、大卒で2年(55単位)となっています。
社会人が通信教育で学ぶ場合、少しでも早く幼稚園教諭として働くなら二種免許状の取得を目指すのが近道です。
必要であれば二種免許状を取得した後に、働きながら一種免許状の取得を目指す方法もあります。
ただし待遇面を考えると、少々時間がかかっても、一種免許状の取得を目指す方が有効です。
ライフスタイルなどに合わせて、どちらの免許を取るか決めましょう。